上海国際モーターショーで、新型車「IDクロス」を紹介する独フォルクスワーゲン(VW)のヘルベルト・ディースCEO。「バッテリーセルは中国製を使う。中国の電気自動車化に貢献する」と強調した=上海市、福田直之撮影 中国・上海市で19日、世界最大級の自動車展示会「上海国際モーターショー」が開幕した。中国政府が環境規制を強めることから、欧州や中国メーカーが電気自動車(EV)を積極的に打ち出した。世界最大市場の中国でエコカー競争に敗れれば影響は大きく、日本勢も対応を急いでいる。 独フォルクスワーゲン(VW)のヘルベルト・ディースCEO(最高経営責任者)は19日、EV「IDクロス」を紹介する際にこう宣言した。「2020年、欧州と、ここ中国で生産を始める」。前夜には、VWグループを統括するマティアス・ミュラーCEOが「中国はVWや私にとってこの上なく重要な存在だ。中国に寄り添い続ける」とアピールした。 VWは15年秋に排ガス不正が発覚したが、翌16年にはグループ世界販売でトヨタ自動車を抜いて初の世界首位に立った。販売の4割を占める中国で好調が続いたためだ。 中国政府は補助金などでEV普及を促してきた。18年からはEV、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)の「新エネルギー車」を一定以上売るよう求める。これを受けVWは16年、開発の軸足をEVに移すことを決め、25年までに年間販売台数の20~30%をEVにする目標を掲げた。 調査会社の富士経済によると、15年に15万台だった中国のEV販売は35年、欧米や日本を大きく上回り、203万台まで拡大する見通しだ。 「比亜迪(BYD)」など地場… |
上海モーターショー、EVが主役 日本勢は出遅れか
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