市長選を報じる朝刊を読む河村たかし氏=24日午前7時34分、名古屋市東区、吉本美奈子撮影
23日の名古屋市長選で4度目の当選を果たした河村たかし市長(68)は、一夜明けた24日午前6時45分に地下鉄一社駅前(名東区)の街頭に立ち、「市民の皆さんから命令を受けた。名古屋城の天守木造化、減税、議会改革。しっかりやります」と3期目の抱負を語った。
名古屋市長選、河村氏が4選果たす 前副市長ら破る
河村氏は通勤客らに「今日は決意表明に参りました」。天守木造化の推進や市民税5%減税の継続の考えを強調した。議会改革については、市議報酬削減を念頭に「議会改革やらなかったら(市長を)辞めろというぐらいの話ですわ」と意欲を強調した。
23日はテレビ番組の収録が深夜まで続いたが、その後行きつけの居酒屋で関係者と祝杯を挙げた。就寝は24日午前3時ごろ。睡眠は約2時間半というが、疲れた様子は見えなかった。
事務所へ戻ると、当選を報じる新聞各紙を読み比べながら「どうやって責任を果たすか。名古屋城や減税もそうだし議会改革もある。ほかっとけん」と記者団に話し、「本当にご奉公を、という気持ちになる」と語った。午前9時前に登庁し、幹部会や記者会見といった公務をこなした。(関謙次)
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愛知県の大村秀章知事は24日の記者会見で、名古屋市長選で4度目の当選を果たした河村たかし市長について「別に一緒にやってるわけじゃない」と述べ、突き放した関係を強調した。「好き嫌いで仕事はしない。やるべきことは粛々とやる」とも語り、「知事と市長」として冷静に向き合う考えを示した。
大村氏は今回の市長選について「争点がなく、盛り上がらなかった。争点がなくなればおのずと『現職と知名度』となる。今回は政党の腰がひけていた。政権政党である自民党の責任は大きい」と指摘した。