シェア・シアター「青丹座」のスクリーン=奈良市西寺林町
奈良市の中心部、ならまちの路地裏に一風変わった映画館がある。本格的な音響装置を備え、プライベートで映画を楽しむ「ならまちシアター青丹座(あをにざ)」(同市西寺林町)だ。友人同士や家族連れがお気に入りの映画を持ち寄り、自分たちだけの大切な時間を過ごすことができる。
近鉄奈良駅から南へ約500メートル。館内は15人分のソファ席と120インチのスクリーンを備え、天井を含めてスピーカーは12台。DVDなどを持ち込み、鑑賞する。利用者は会費を払い、希望の曜日を「オーナー」としてシェアする仕組み。使用の際は自分で鍵を開け、鑑賞後、後片付けをして帰る。飲食は自由だ。
幼子を抱えたママ友たちが久しぶりの映画鑑賞を楽しむ。30代くらいの姉妹が映画好きの父親のためサプライズ誕生会を開く。「スター・ウォーズ」の新作公開日の朝にはファンが集まり、直近の3作を「復習」して映画館に向かった。
奈良市の田島岳志さん(46)は1月末の日曜日、妻と息子、長女の同級生の妹ら11人でレンタルのアニメ映画を見た。「妻も家事などを気にせず、映画に集中できる。鑑賞後、みんなで映画を語り合えるのもいい」
空間を作ったのは人材教育コン…