トランプ米大統領は11日、米NBCのインタビューで、解任した連邦捜査局(FBI)のコミー前長官について「目立ちたがり屋で、スタンドプレーをする」と批判した。FBIは、昨年の大統領選でのロシアの介入とトランプ氏陣営の関係を捜査しているが、トランプ氏は解任とは無関係と主張した。
トランプ大統領、FBI長官を解任 理由明らかにされず
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トランプ氏は、コミー氏の行動によって「FBIはずっと混乱してきた」とした。トランプ氏は解任の際の通知では、司法長官と副長官の助言を受け入れたとしていたが、「助言にかかわらず、解任するつもりだった」と述べた。
FBIによる大統領選へのロシアの介入に関する捜査で、コミー氏に圧力をかけようとしたことはないとも主張。「ロシアが選挙に関係する問題があったなら、私も知りたい」とし、「私や陣営はロシアと共謀していない」と語った。
さらに、トランプ氏は3回にわたってコミー氏に自分が捜査対象かどうか確認したという。トランプ氏は、コミー氏が「あなたは捜査対象ではない」と話したと主張した。1回は、夕食を共にした際で、2回は電話だったとした。
一方、コミー氏の後任が正式決定するまで代行を務めるマケイブFBI長官代行は11日、議会の公聴会でロシア問題の捜査は「非常に重要」とし、「捜査は今後も徹底的に継続する」と述べた。コミー氏がFBIで信頼を失っていたとするホワイトハウスの主張も否定し、「FBIで広く支持されていた」と語った。(ワシントン=杉山正)