特区をめぐる文書についての政府関係者の発言
「わからない」「記憶はない」――。安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設をめぐり、内閣府が文部科学省に「総理の意向」などと伝えたとする文書が残されていた問題。一連の文書に実名が記された首相官邸や内閣府、文科省の幹部らは18日、国会答弁でこう繰り返した。一方、文書の内容を正しいと認める人もいた。
特集:加計学園問題
まず取り上げられたのは、朝日新聞が報じた「○○内閣府審議官との打合せ概要(獣医学部新設)」=○○部分は実名という文書。昨年9月26日という日時や文科省の課長や内閣府で特区を担当する審議官ら4人の実名がある。内閣府側が18年4月の獣医学部開学へ「最短のスケジュールを作成」するよう文科省側に求め、「これは官邸の最高レベルが言っている」と伝えたと書かれている。
内閣府の藤原豊審議官は「内閣府として『官邸の最高レベルが言っている』とか『総理のご意向だと聞いている』というふうなことを申し上げたことは一切ない」と述べたが、藤原氏自身が言ったかどうかに言及はなかった。国家戦略特区諮問会議で安倍晋三首相が「『スピード感を持って進めるべきだ』という旨のご発言をされている」とし、「それを受けて議論を進めている」と述べた。
また義家弘介文科副大臣は、同じ「打合せ概要」について「事実関係を確認している」と答弁。打ち合わせの有無は「日程を確認しないとわからない」としたうえで「正式な会議ではなく、この期間にさまざまな調整や話をしていたことは事実だ」と述べた。
義家氏は「10/4義家副大臣…