六回表広島無死二、三塁、安部は2点適時打を放つ=時事
(26日、広島7―2巨人)
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打率3割5分1厘。広島の安部がこの日規定打席に到達し、セ・リーグの打率ランキングにトップで登場した。「うれしくないわけがない。気を引き締めて、もっともっと打ちたい」。二回に三塁打、六回は中前へ貴重な追加点となる2点適時打を放ち、2安打2打点。首位阪神にゲーム差なしに迫る快勝の立役者となった。
昨季25年ぶりの優勝の原動力となった1~3番に並ぶ同学年トリオ、田中、菊池、丸の「タナキクマル」と同じ1989年度生まれ。福岡工大城東高から2007年秋の高校生ドラフト1巡目で入団した。菊池いわく、「まじめでよく練習する熱い男」だ。
ようやく芽が出た昨季、115試合に出場し打率2割8分2厘を打つも、3人の陰に隠れ、なかなかスポットライトを浴びる機会がなかった。
今季は主に右投手との対戦で起用されているが、左相手でも20打数6安打の打率3割。この日の4打席目は、巨人が左腕の戸根を投入してきたが、そのまま左打席へ。胸元をえぐられても腰を引かず、死球をもぎとった。
同学年の活躍に、「タナキクマル」も黙っていない。菊池が先制ソロを放ち、丸は2安打、田中は遊撃の守備で貢献した。試合後、丸から「よっ、首位打者の安部さん」と声をかけられた安部は、照れ笑い。トリオからカルテットにパワーアップして、連覇に向かって突き進む。(山口裕起)
○岡田(広) 7回1失点で5勝目。「納得の投球ができた。まだ5月。もっと勝ち星を積み上げていきたい」
○緒方監督(広) 打率リーグトップの安部について、「一打席一打席の積み重ね。このまま続けていってほしい」。