東芝メモリの売却を巡る動き
東芝の半導体子会社「東芝メモリ」の売却を巡り、協業先の米ウエスタンデジタル(WD)が、政府系ファンドの産業革新機構を軸とする「日米連合」と合流に向けて協議していることがわかった。WDは、合流が実現して落札が見通せれば、国際仲裁裁判所への売却中止の申し立てを取り下げるという。
関係者によると、WDの提案を受け、東芝や革新機構、経済産業省が検討に入った。WDはこれまで、東芝メモリの他社への売却に反対し、自社による株式の過半取得を求めていたが、譲歩したという。東芝と対立を長引かせ、今後の半導体生産に悪影響が出ることを避ける意向がありそうだ。
日米連合には革新機構のほか、日本政策投資銀行と米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が参加。WDはこの枠組みに合流し、各社が出資した特別目的会社を通じて、東芝メモリを2兆円弱で買収する案を出した。
WDは革新機構や政投銀との連…