空港の運用時間終了後、鉄塀に囲まれた団結小屋の強制撤去が行われた=31日午前1時2分、成田空港、根岸敦生撮影
千葉県の成田空港敷地内に残る空港反対派の団結小屋1カ所が、31日未明に強制撤去された。成田国際空港会社(NAA)が小屋の撤去と土地の明け渡しなどを求めた訴訟で、昨年7月に最高裁でNAA側の勝訴が確定。NAAが千葉地裁に申し立て、地裁の執行官が撤去した。
団結小屋の撤去は2015年2月以来で、空港用地内の団結小屋は6カ所になった。
撤去されたのは、三里塚芝山連合空港反対同盟熱田派の団結小屋「横堀現地闘争本部」。第2旅客ターミナル南東側の誘導路の間にある軽量鉄骨造りの53平方メートルの平屋で、熱田派が1982年3月ごろに建てた。83年に反対同盟が熱田派と北原派に分裂した後は熱田派の本部として使われた。鉄塀に囲まれ、敷地は立ち入りできなくなっている。
撤去作業は31日午前0時半すぎに始まり、同3時ごろに終了。NAAは「誘導路用地として活用し、空港機能を拡充したい」とのコメントを出した。(小松重則)