(2日、オリックス6―5巨人)
最新の試合結果はこちら
また負けた。巨人が長いトンネルから抜け出せない。2006年以来、11年ぶりの8連敗だ。「しっかりしろ」「何やってんだ」。東京ドームでは、ユニホームを身にまとった観客が声を荒らげた。
勝利まであと1人だった。マイコラスが6回1失点と粘り、七回に4番の村田が逆転2ラン。主将の坂本勇も適時打を放ち、3点リードで九回を迎えた。連敗脱出には理想的な展開だったはずだ。ところが、落とし穴が待っていた。2死から4連続長短打を浴び、追いつかれて延長へ。十一回に2点を勝ち越されると、連敗中は1試合平均で2得点未満の打線に、はね返す力は残っていなかった。
この日、ようやく高橋監督は動いた。1、2軍のそれぞれ4選手を一気に入れ替えた。その一人が5番で出場したクルーズ。代わりに防御率1点台の抑えのカミネロを外した。外国人枠が「最大4人」と決められているためで苦渋の決断だった。結果的に、これが凶と出る。クルーズは無安打で、抑え投手が不在のなか八回途中から救援したマシソンが最後につかまった。
連敗中は零封されたり、投手陣が打ち込まれたりする展開もあった。ただ、この日の負けは、ショックが大きい。一部の選手からは「どうやったら勝てるんだ?」と嘆く声も上がる。高橋監督は「勝とうという思いは変わらない。応援してくれる人の期待に早く応えたい」。努めて前を向くが、その言葉に力強さは感じられなかった。(山口裕起)
●村田(巨) 七回、一時は逆転となる2ランを放つ。「しっかり軸足に体重を残して打てた。なんとか勝ちたかった」