任天堂が発売するゲーム「ポッ拳」のパッケージ(ポケモン提供)
任天堂は6日、「ポケットモンスター」のキャラクターが登場するゲームを9月22日、家庭用据え置きゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けに発売すると発表した。「スーパーマリオブラザーズ」と並ぶ人気の高い作品を使って、スイッチの販売を伸ばす狙いだ。
新作は「ポッ拳(けん) トーナメント DX」。昨年に据え置きゲーム機「Wii U(ウィーユー)」向けに発売された格闘ゲームだが、新たなキャラクターや遊び方を追加する。国内価格は税別で5980円。ポケモンのブランドを管理する任天堂の関連会社ポケモンが国内の販売を担い、海外では任天堂が販売する。
任天堂は「Wii U」の不振などで、2017年3月期まで8年連続の減収となったが、今年3月にスイッチを発売。約1カ月で274万台と初動は好調で、18年3月期は1千万台を売る計画だ。かつて大ヒットした「Wii」の初期に並ぶ勢いにして、業績の回復を目指している。切れ目なく人気作品を出すことでユーザーを飽きさせない戦略を掲げており、世界各地で人気の高いポケモンに目をつけた。
ポケモンは、1996年に携帯ゲーム機「ゲームボーイ」向けに初めて発売された。アニメやおもちゃなどを加えたポケモンの市場規模は累計で6兆円以上にのぼる。任天堂を代表するキャラクターの一つだ。
ポケモンのゲームはこれまでに本編27作品を数え、累計で約2億2千万本を販売した。昨年7月にはスマートフォン向けゲームアプリの「ポケモンGO」を配信し、世界各地で社会現象とも言えるブームを巻き起こした。昨年11月に発売した最新作の「サン」「ムーン」は今年3月末までの4カ月半で、1544万本と、歴代上位の販売記録で推移する。(新田哲史)