菅義偉官房長官
菅義偉官房長官の6日午前の定例記者会見で、安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐる問題に質疑が集中した。約20分の会見時間の多くが政府の対応などについてのやりとりに費やされたが、菅氏は改めて問題はないとの考えを強調した。
特集:加計学園問題
前川喜平・前文部科学事務次官が同省での違法な「天下り」問題に伴って辞任した経緯をめぐる菅氏の国会説明に、前川氏が反論文を出したことについて、菅氏は会見で「辞任の経緯について、私の承知している事実に基づいて発言した」と述べた。
前川氏が女性の「貧困調査」を目的に出会い系バーに出入りしていたと説明していることに関連し、官房長官もバーに足を運んで実情を知ることが必要ではないか、と問われると、「売春や援助交際の温床になりかねないと指摘されている店(出会い系バー)に頻繁に出入りすることじゃなく、いろんなやり方がある」と語った。
会見では、霞が関の幹部人事に関連して「政権を批判するような記事や投稿を(省庁幹部に)見せながら、人事を差し替えるように要望することもあるのでは」という質問も。菅氏は「(そういうことは)100%ない。(人事は)そんな簡単なものじゃない」と色をなして反論した。国家戦略特区での獣医学部新設については、「規制改革の徹底に抵抗する人たちとの戦いだと国会で申し上げている。52年間、獣医学部が新設されないことのほうがおかしい」と強調した。