ホンダが中国で販売している主な車種=9日、中国・広州、木村聡史撮影
ホンダは9日、中国・広州市の研究所で、報道陣向けに中国向け専用車の試乗会を開いた。地元メーカーも技術力を上げており、現地の好みに合わせた商品展開が不可欠になっている。
2016年のホンダの中国での販売は127万台で、前年比32%増と大幅に伸びた。中国専用車を増やす取り組みが一定の効果を上げており、16年は販売の4分の1を占めた。人気のあるスポーツ用多目的車(SUV)を多くそろえ、デザインも中国人の好みに合うよう、前面から見て迫力が出るよう工夫している。
16年から現地生産を始めた高級車ブランド・アキュラの小型SUV「CDX」は、豪華さを強調した内外装が目を引く。中国の消費者がこだわる心臓部のエンジンは、力強い走りを可能にする「直噴ターボ」を搭載。スポーツモードを選ぶと、アクセルを踏みこんだ直後のスムーズな加速が実感できる。年末にはセダン、来年中に大型SUVの現地生産を始める計画だ。
中国では地場メーカーとの合弁でなければ生産できず、ホンダは広州汽車(広州市)と東風汽車(武漢市)の2社とそれぞれ合弁会社をつくっている。試乗用の専用車7車種のうち、売れ筋の「XR―V」などSUVが4車種を占めた。(広州=木村聡史)