誰でもライブ配信ができる今の時代、画面の主役は人だけではない。スケートボードをするブルドッグ、天使の笑顔のようなサモエド、ぐんにゃりとした姿がかわいらしい愛嬌あるトラ猫……たくさんのかわいいペットたちがいつのまにやらライブ配信室を占領し、大勢のネットユーザーがペットたちに「いいね!」を送り、QRコードをスキャンしてプレゼントを贈りまくっている。ペットショート動画のアカウント、カメラの前の主人公はますます多様化し、よくある犬・猫だけでなく、ミニブタ、コールダック、アルパカ、亀などの小動物がネットユーザーの注目を集めている。「北京日報」が伝えた。
ショート動画共有アプリの快手がまとめた報告では、2020年5月末現在、快手では5.4秒に1回ペット動画配信があり、視聴者は1億人を超えたという。こうしたペットたちが今や同じくショート動画共有アプリの「抖音」(TikTok)、快手、オンラインモールの淘宝(タオバオ)などのプラットフォームがアクセスを奪い合う強力な道具になり、ペットECさらにはペット経済の急速な発展をもたらしたことは否定できない。
438万人がオンラインでミニブタを鑑賞
愛らしいミニブタが、自分でトイレに行ってペット用の便器にちょこんと座る。前足で後ろ足を押さえながら、ハーハー息をして用を足している。TikTokの「元宝不聴話」アカウントがこんなショート動画をアップすると、あっというまに438万の「いいね!」がつき、300万人のフォロワーがついた。コメント欄には「本当にかわいい!」、「人間の子どもみたい!」といったファンからの書き込みが続々と寄せられた。別のミニブタはライブ配信パーソナリティになって、カメラの前でひたすら食べ続け、「ストレス解消になる」、「癒やされる」などの書き込みであふれた。
最近ネットで大人気のコールダックもライブ配信室の常連だ。快手では、コールダックとネットで人気のライブ配信パーソナリティが中継をつないで歌の才能を競い合った。パーソナリティが童謡「アヒルを数える」を歌うと、コールダックも負けじとガーガー歌い出し、緩急のついた歌声がかわいらしい表情や絶妙な動きと相まって大評判になり、ネットユーザーからは次々にプレゼントが贈られてきた。しばらくすると、コールダックの人気はプロの歌手ブロガーをしのぐようになった。コールダックの飼い主は、「相当のアクセスがあってかなりの収入になった。今の仕事を辞めて、プロのペットブロガーになろうかと考えている」と話した。
淘宝のライブ配信では、ペット民泊施設もファンの視野を広げた。カメラの前で、ゴールデン・レトリバーとコーギーがガイドになってネットユーザーに民泊の部屋を案内する。犬専用のプール、ブランコ、滑り台を見たネットユーザーは、「人間よりも犬の方が待遇がいい」と驚きを隠せずにいる。今では、大勢のネットユーザーがこうしたペットたちのファンになり、プレゼントなどで惜しみなくお金を使う。