保育所を訪れたデンマークのフレデリック皇太子(宮城県東松島市、2011年6月14日、同市提供)
皇太子さまは15日からデンマークを訪問する。天皇陛下の退位を実現する特例法成立後、初の外国訪問だ。デンマークはフレデリック皇太子が東日本大震災の3カ月後に宮城県東松島市を訪れるなど、被災地を支援してきた友好国。皇太子さまは現地で、感謝の気持ちを伝える意向だ。
【特集】皇室とっておき
フレデリック皇太子は2011年6月、東松島市の赤井南保育所を訪れた。被災した子どもたちを心配し、励ますためだ。
子どもたちから折り紙をあしらったかぶとを受け取ると、その場でかぶった。拍手と歓声が起こり、「一瞬で距離が縮まった」と当時所長だった山口千寿子さん(62)は振り返る。
訪問前には、デンマークから6人乗りの乳母車や三輪車、レゴブロックなど同国の玩具も大量に届いた。津波で保育所の布団やおもちゃはヘドロまみれになったので、「北欧製の面白い遊具に、子どもたちは本当に喜びました」。
かぶとはそのお礼だった。厚紙に子どもたちが折り紙で作ったあじさいの花をあしらい、角の部分にはデンマークと日本の国旗を交差させた。フレデリック皇太子は大切に持ち帰り、今回、同国で開かれる両国の外交関係樹立150年の記念イベントで展示されることになった。皇太子さまは現地で、フレデリック皇太子と訪れる予定だ。
被災地でフレデリック皇太子は…