野際陽子さん
「キイハンター」「ずっとあなたが好きだった」など数多くのテレビドラマで活躍した俳優の野際陽子(のぎわ・ようこ)さんが、肺腺がんのため13日、死去した。81歳だった。葬儀は15日に親族のみで行った。現在放送中のテレビ朝日系ドラマ「やすらぎの郷(さと)」にメインキャストとして出演していた。親族によると、本人の意志でお別れの会などを行う予定はないという。
1936年、富山市生まれ。立教大卒業後の58年にアナウンサーとしてNHKに入り、62年フリーに。63年にTBS系ドラマ「赤いダイヤ」で俳優デビューした。パリ・ソルボンヌ大学への留学を経て、68~73年放送のTBS系「キイハンター」で多言語を操る元諜報(ちょうほう)部員を演じ、共演した千葉真一さんと結婚。94年に離婚した。
90年代には母親やしゅうとめ役で数多くのテレビドラマに出演。92年のTBS系「ずっとあなたが好きだった」では、佐野史郎さん演じる息子の冬彦を溺愛(できあい)する母親役で注目を集めた。2000年から放送されたテレビ朝日系「トリック」では主人公の母親役を怪演した。3年前に肺腺がんが発覚。仕事をしながら手術や抗がん剤治療を続けていたが、先月肺炎を併発し、入院していたという。