米国ロサンゼルスで15日(現地時間)まで開かれている世界最大級のゲームの見本市「E3」では、仮想現実(VR)などの新しい技術が数多く体験できる。こうした技術は将来、ゲームの世界にとどまらず、私たちの暮らしを変えていく可能性がある。
新作ずらり、世界最大級のゲーム見本市「E3」が開幕
E3は今年から、一般公開された。米マイクロソフトが11月に発売予定の新型家庭用ゲーム機「Xbox One X(エックスボックス ワン エックス)」をはじめ、ソニーや任天堂の新作ソフトを楽しむゲームファンらで、連日にぎわっている。
進化を続けている仮想現実(VR)を使ったゲームも人気の的だ。例えば米ベセスダ・ソフトワークスのブースでは、ゴーグル型端末を付けたプレーヤーが両手に握るコントローラーを振り回していた。手から炎を出したり剣を振り下ろしたりして敵と戦うゲームだが、360度広がる映像だけでなく、自分の体の動きもゲーム内に再現される。
体験したフロリダ州のキャスリン・エルダーさん(28)は「お気に入りのゲームだけど、VRでは初めて。操作が直感的で、本当に冒険しているみたい」と興奮して話した。
VRの技術がさらに進むと、現実の空間に3D映像を重ねることもできるようになる。複合現実(ミックスト・リアリティー、MR)と呼ばれる。ゲームにとどまらず、暮らしの中で使われる可能性がある。
例えば、家で仮想のペットを飼える。自分が移動すると後ろをついてきたり、ソファの上で寝たりする。また、部屋に仮想の家具を映し出して、部屋の模様替えを考えることもできる。
ゲームで培われた画像処理の技術は、世界で開発競争が繰り広げられている自動運転車にも応用されている。車の周りの状況を瞬時につかむためだ。
ゲーム用の画像処理開発で成長…