運搬車に乗せられ、警戒出動した全地形対応車=21日午後0時51分、岡崎市朝日町3丁目
愛知県岡崎市消防本部に配備されている全国で1台しかない全地形対応車「レッドサラマンダー」が21日、大雨による警戒のために出動した。2013年の配備以降、出動したのは初めて。
この日は、低気圧と前線の影響で気象庁が市内に大雨・洪水警報を発令。これを受け、市消防本部は降雨の予想量が多かった額田地域への警戒出動を決めた。全地形対応車は同日午後0時50分、運搬車に乗せられ市消防本部を出発し、東消防署額田出張所へと向かった。市消防本部によると、現場では要請があれば活動する予定だったが、災害は発生せず、午後4時45分ごろに任務を解除したという。
全地形対応車は東日本大震災後、国が配備。全国の緊急消防援助隊が出動する災害での運用が期待されているが、4年間で出動の機会はなかった。国や県、市は6月から県内で大雨や洪水の警報が出された際に警戒出動させる運用を始めていた。