東京都教育委員会は、来年春の受験生から都立高校への応募条件を緩和し、都外から受験する生徒の一方の保護者が転入できない場合でも、やむを得ない事情があれば全日制高校の出願資格を認める。これまでは一家で都内に転入しなければ出願できなかった。ただ、競争が厳しくなることを不安視する声もある。
都教委は22日、応募条件を緩和する事務局の方針を了承した。都外から都立高校に進学したいという希望は毎年多く寄せられ、今春は約200人が入学した。
都教委によると、これまで全日制の都立高校に応募するためには、入学日までに一家で都内に転入し、入学後も保護者と同居し、都内から通学することが条件だった。「保護者」は、父母のどちらか一方がいない場合はもう一方、双方いない場合は後見人を指すが、離婚・死別していなければ「父母両方」とされ、2人と同居する必要があった。
ただ、この条件だと仕事や介護などの事情で、保護者のどちらかが都内に移れない生徒は出願することができなかった。都教委は、こうしたやむを得ない事情で保護者と同居できない子どもに配慮すべきだとして、変更を決めた。
今後は出願時に「同居できない…