福岡市博多区で昨年7月に起きた金塊窃盗事件で指名手配され、今年5月に乗用車で逃走中に名古屋市内で衝突事故を起こした男(40)について、愛知県警は近く自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致傷)の疑いで逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。
男は同県日進市の無職中垣龍一郎被告=窃盗罪で起訴。捜査関係者によると、中垣被告は5月29日午後0時50分ごろ、愛知県警のパトカーの追跡から車で逃走中に、名古屋市中村区内の交差点で別の乗用車と衝突し横転。この乗用車を運転していた会社員男性(45)らにけがを負わせた疑いが持たれている。
中垣被告の車には、金塊窃盗事件の共犯とされる同県長久手市の会社員野口直樹被告(43)=同=も乗っていた。2人とも事故後に窃盗容疑で逮捕された。
金塊窃盗事件では、中垣被告ら計7人が窃盗容疑で逮捕・起訴されている。起訴状などによると、7人は金塊の売却に訪れた貴金属会社長らに「警察、警察」「密輸品なのはわかっている」と迫り、すきを見て金塊160キロ(7億5千万円相当)などを盗んだとされる。