トランプ米大統領は25日、「ロシア疑惑」の捜査に関わらないと公表したセッションズ司法長官について「失望している」と批判した。レバノンのハリリ首相との会談後に開いた記者会見で語った。大統領が閣僚を公然と非難するのは異例で、トランプ氏がセッションズ氏を近く更迭するとの観測も出ている。
トランプ氏は会見で「司法長官は捜査への関与を回避するべきではなかった。就任する前に私に話していれば、ごく単純に、私は別の誰かを指名しただろう。フェアではない」とセッションズ氏への不満を明らかにした。
トランプ氏は25日朝にも自身のツイッターで「ジェフ・セッションズ司法長官は、ヒラリー・クリントン氏の犯罪と情報機関の漏洩(ろうえい)者に対し、『非常に』弱い立場にいる」と発言。クリントン氏が国務長官時代に私用メールを使って機密情報をやりとりしていた問題や、ロシア疑惑に関する捜査情報がメディアに流れていることに対し、セッションズ氏が十分に追及できていないことを批判した。
米メディアは、トランプ氏がセッションズ氏が自ら辞めるよう圧力をかけていると指摘するが、トランプ氏はこの日の会見で、司法長官の去就について「何が起きるか分かるだろう。時がたてば分かる」と語った。(ワシントン=土佐茂生)