参院予算委の閉会中審査で答弁のため手を挙げる安倍晋三首相=25日午前、仙波理撮影
書類に目を落としながら「丁寧な上にも、丁寧に」――。25日の参院予算委閉会中審査で、安倍晋三首相は前日に続き、加計(かけ)学園の問題で慎重な答弁を続けた。強気な姿勢を一変させたのは内閣支持率の低下。これを機に野党は攻勢に転じ、事実関係が解明されないことに「国民は納得しない」とたたみかけた。
「その答弁無理がある」議場騒然 首相、矛盾突かれ訂正
【詳報】参院閉会中審査 首相釈明「特区を取り違え」
「今までの安倍総理の答弁のなかで一番説得力がない。はっきり言って」。午後の委員会。共産党の小池晃氏は、あきれた様子で安倍首相に言った。
焦点となったのは、加計学園の獣医学部計画について、今年1月20日の国家戦略特区認定まで知らなかったとする安倍首相の答弁。過去の国会では「申請段階で承知をした」と述べていたが、これを修正。この日は「申請を決定する段階だった」とした。
小池氏が「でたらめな答弁」などと指摘するたびにヤジの声が高まり、審議はたびたびストップ。首相は「混乱して答弁したことはおわびしたい」「厳密さに欠けていた」「訂正させていただきたい」などと繰り返した。
批判の矛先は自民党議員にも向…