男子200メートル個人メドレーで銀メダルを獲得した萩野公介(左)=池田良撮影
(27日、水泳世界選手権 男子200M個人メドレー)
200個人メドレー萩野銀、瀬戸5位 競泳世界選手権
萩野公介はかつてないほど苦しみ、男子200メートル個人メドレーでは頂点に立てなかった。「力不足です。悔しいです」
昨年9月、右ひじの手術を受けた。前回の世界選手権の事前合宿中だった2015年6月、自転車で転んで骨折した箇所。世界選手権を欠場、手術は回避して迎えた翌年のリオデジャネイロ五輪ではこの種目の銀を含む3個のメダルを取った。しかし違和感や痛みが消えず、20年東京五輪を見据え、余計な骨を取り除く決断をした。
痛みはなくなった。ところが、手術前と微妙に違う右ひじの感覚が、自由形の泳ぎを変えてしまった。4月の日本選手権で200メートル自由形は自己ベストより2秒以上も遅かった。
「フリーは勝手にいい泳ぎができていた。今まで考えて泳いでこなかったので、本当に難しい」。日本代表としてオープン参加した6月の和歌山県選手権では、主将でありながら、控室でイヤホンをして横になり、周囲を寄せ付けないほど神経質になっていた。
今大会は自由形の個人種目を回避した。個人メドレーは直前の高地合宿で、リオで金メダルを取った400メートルより、体に負担のかからない200メートルに比重を置いた。「高地合宿で体も見直せた。正直、今回は400よりも200の方がいけると思っている」。万全を期したが、リオ五輪からメダルの色は変わらなかった。(増田啓佑)
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5位の瀬戸 決勝の舞台で良いパフォーマンスをするのは難しい。うまく爆発できていない。(400メートル個人メドレーは)3連覇できるよう、頑張りたい。強いぞと思われたい。