李俊揆・韓国大使を取材する池上彰さん=東京都港区、早坂元興撮影
ジャーナリストの池上彰さんが、来年に韓国で開かれる平昌(ピョンチャン)冬季五輪・パラリンピックに向け、韓国を取材するシリーズの3回目は国内取材。駐日韓国大使の李俊揆(イジュンギュ)氏(63)と、日本に住む韓国人の組織である在日本大韓民国民団中央本部の呉公太(オゴンテ)団長(71)にインタビューをした。
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日韓関係がギクシャクしていては、平昌冬季五輪も楽しめない。大統領が代わったことで、日韓関係はどうなるのか。
まずは大使の李俊揆氏。氏は外交官になった後、慶応義塾大学に留学している。インタビューは日本語で行われた。最初に平昌五輪への取り組みについて。
「韓国の中での関心は今からです。施設面の整備は順調ですが、国外からどれくらいのお客さんがいらっしゃるか、それが問題です。私は1998年の長野オリンピックの時期、日本の大使館で参事官として勤務し、テレビで競技を楽しみました」
長野は五輪の後の施設の維持に苦戦しているが。
「平昌も同じ課題を抱えています。施設を平昌と江陵(カンヌン)に集中させたものの、大都市圏から遠いところにあるためです。ただ、高速鉄道も高速道路もでき、江原道(カンウォンド)(平昌と江陵のある地域。道は日本の県に該当)の発展のためになります」
五輪の成功も大事だが、終わった後、どうやって施設を活用できるかが大事ではないか。
「長野の経験から勉強すべきだと思います」
韓国ではフィギュアスケートの金姸児(キムヨナ)選手が引退して、注目が集まりにくいのでは?
「金姸児を見てフィギュアを覚えた子どもたちはたくさんいますが、あの水準に至るのは難しいです」