北朝鮮は3日、昨年9月以来6回目となる核実験を実施した。朝鮮中央テレビは同日午後3時(日本時間同3時半)の「重大放送」で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水爆実験に「完全成功」したと発表した。軍事力行使も辞さない構えをみせてきたトランプ米大統領は、過去最大規模の核実験を強行した北朝鮮をツイッターで批判した。朝鮮半島情勢がさらに緊迫するのは必至だ。
特集:北朝鮮の核実験
韓国気象庁は3日午後0時29分ごろ、北朝鮮北部の咸鏡北道吉州郡豊渓里(ハムギョンプクトキルジュグンプンゲリ)の核実験場付近で、マグニチュード(M)5・7の人工地震を観測した。昨年1月の前々回実験のM4・7、昨年9月の前回実験のM5・0を上回る規模とされ、同庁は爆発エネルギーは前回の5~6倍に達したとした。日本の気象庁はM6・1程度と推定。過去に比べ、「少なくとも10倍程度は大きい」と分析した。
菅義偉官房長官は3日の臨時記者会見で「水爆実験だった可能性も否定できない」と述べた。過去最大規模のM6・1の揺れが観測されたことを理由として挙げ、「過去のマグニチュード、また世界の様々なものと比較して、(水爆実験の可能性を)否定できない」と説明した。また小野寺五典防衛相は今回の爆発規模について、約70キロトン(TNT火薬換算)と推定されると述べた。広島に投下された原爆の4・7倍、長崎の原爆の3・3倍にあたるとし、「我が国には大きな脅威になる」と述べた。一方、韓国軍関係者は50キロトン程度と推定。水爆なら100キロトン以上になるとの見方もあり、更なる分析が必要とみている。
トランプ氏は日本時間3日夜、ツイッターに「北朝鮮が大規模な核実験を実施した。彼らの言葉と行動は、米国に極めて敵対的で危険であり続けている」などと投稿した。
韓国の文在寅(ムンジェイン)…