小池百合子都知事のブレーンを務めてきた小島敏郎・元青山学院大教授が19日、都顧問を辞職した。主に築地市場の移転問題を担当してきたが、20日に小池氏が事実上率いる地域政党「都民ファーストの会」都議団の政務調査会事務総長となる。
小島氏は小池氏の環境相時代の同省幹部で、知事就任直後の昨年8月に都顧問に就任。小池氏が今年6月に示した「築地市場を豊洲市場に移転し、跡地を再開発する」という基本方針の策定にも関わった。任期は来年3月末までだった。
小島氏は19日、取材に「(市場問題で)道筋がついた。必要とされる場所で働く」と転身の理由を説明した。小島氏を巡っては、市場移転の方針を小池氏と「密室」で決めたとして都議会などで批判がある。小池氏と対立する都議会自民党の幹部は「知事がブレーンを通じて都民ファーストの都議団を制御する動きが、強まるのではないか」と指摘した。(野村周平、張守男)