希望の党結成メンバーで衆院選の公約づくりにかかわった後藤祐一・前衆院議員は15日のNHK日曜討論で、憲法9条について「我々は現行の1項、2項は変えるべきではない」と語った。希望は公約で「9条をふくめ憲法改正論議をすすめる」と掲げているが、具体案は示していない。
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同党代表の小池百合子・東京都知事は自民党時代から9条改憲に積極的な姿勢を示しており、2012年7月の衆院予算委員会では交戦権の否認や戦力の不保持をうたう2項を削除し、国防軍の保持を明記した自民党改憲草案を丸のみするよう当時の野田佳彦首相に迫ったこともある。ただ、後藤氏はこの日の番組で、1項、2項はともに守る立場を示した。
安倍晋三首相は1項、2項を維持しながら自衛隊を明記する案を掲げている。これに対し後藤氏は、「いまは、国民の大多数が『(憲法9条に自衛隊を)位置づけるべきだ』という状況ではない」と述べた。
日曜討論には、自民党の岸田文雄政調会長、公明党の石田祝稔政調会長らも出演。岸田氏は「9条の問題、自衛隊明記の問題はまだ議論が続いている。オープンに議論し、国民の理解につなげていきたい」と述べた。石田氏は、公明党の加憲論に自衛隊の明記も含まれるかを問われ、「自衛隊を違憲と思っている国民はほとんどいない。そのあたりも注視していきたい」と話した。