菅田将暉、竹内涼真、福士蒼汰ら今をときめく人気俳優を輩出し、「若手俳優の登竜門」とも言われる「仮面ライダー」。ほぼ無名の新人だった彼らは、仮面ライダーを通じて何を学んだのか。その選考の舞台裏とは――。（野村杏実）

仮面ライダーは、正義のヒーローが変身して悪を倒す特撮テレビ番組。１９７１年にシリーズが始まり、藤岡弘、や佐々木剛、宮内洋らアクション俳優たちが派手な闘いを演じ、子どもたちから絶大な人気を集めた。

９０年代の中断を経て、２０００年に復活。ライダーたちには若いイケメン俳優が多く起用され、母親層からも熱い支持を集めるようになった。

ヒーローは、どのように選ばれるのか。テレビ朝日によると、オーディションには千を超す応募がある。書類や複数回の面接、演技の試験で決まる。シリーズを担当する佐々木基チーフプロデューサー兼映画事業部長は「重視するのは、将来性、雰囲気、オーラの三つ」と話す。ヒーローになりたいという情熱、それにふさわしいたたずまい、品格を備えているかを見るという。「芝居が下手でも構わない。４、５年後にドラマや映画で主役になれるような“原石”を探している」

ライダーに決まった俳優にこう伝える。「今日この時からヒーローとして生きてください。電車に乗っている時も、買い物をしている時も、どんな時も子どもたちに見られて恥ずかしくない行動をしてください」

■修行になる…