22日の世界戦で、1回にアッサン・エンダムを攻める村田諒太
22日に世界ボクシング協会(WBA)ミドル級タイトル戦に勝ち、新王者になった村田諒太(31=帝拳)は来年、本格的に米国に進出する見込みだ。試合後、帝拳の本田明彦会長は「初防衛戦は来年の春に国内でやる。勝てば夏以降にアメリカへ。強い相手にチャレンジさせたい」と話した。
村田はすでに米国での試合は経験済みだが、世界王者となって乗り込むのはまた意味が違う。
主要4団体あり、村田はそのうちの一つのベルトを持っているに過ぎない。世界的に層の厚いミドル級には強い選手がゴロゴロいる。最強とされるのがゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)。村田も究極の目標として掲げ、「ベルトを取ったからにはそこしかない」と言った。
37勝(33KO)1分けの戦績を誇るゴロフキンは3団体のベルトを持っている。村田と同じWBAでは、10度以上の防衛などを評価されスーパー王座に昇格。ほかに世界ボクシング評議会(WBC)、国際ボクシング連盟(IBF)の王座も独占する。
ゴロフキンは9月、攻撃的なスタイルで世界的な人気を誇るサウル・アルバレス(メキシコ)と対戦し、キャリア38戦目で初めて引き分けた。このカードは来年に再戦が見込まれ、村田がいずれかに挑戦するとしても時間はかかる。
村田も「アメリカ人からしたら『お前誰だよ?』という感じで、あっちで証明しないといけないこともある」と話す。日本で初防衛を果たした後、米国で何戦か勝つことで初めてそこにたどり着くと考えている。
村田は23日、勝利から一夜明けた会見で改めて今後について話す予定だ。(伊藤雅哉)