ファンの前で話をする浅田真央さん=29日、東京都千代田区
フィギュアスケート女子の2010年バンクーバー五輪銀メダリストで、今年4月に現役引退を表明した浅田真央さん(27)が29日、東京都千代田区で、自身の演技を収録したDVDとブルーレイの発売記念イベントに参加し、約500人のファンの前で感謝の気持ちを伝えた。
好きなピンク色を添えた赤色のスカート姿で登場。浅田さん自身がファン向けのイベントの開催を望んでいたといい、「今までスケートができたのも、たくさんの方の応援があったからこそ」と話した。
トークでは、浅田さんが「5歳の頃の衣装があって、(愛犬の)エアロに着させたらぴったりだった」と語ると、会場は和やかな雰囲気に包まれた。好きな衣装には、09~10年シーズンのショートプログラム(SP)、ハチャトゥリアン作曲の「仮面舞踏会」を挙げた。「花が付いていて。ピンクが好きなだけに良かったな。今じゃ着られるかな、ですけど」と笑った。
また、14年ソチ五輪でSP16位と出遅れながら総合6位まで巻き返したフリーでは、ファンの声援が力になったという。冒頭のトリプルアクセル(3回転半)が13~14年シーズン初めて決まり、「救われた。自分に流れがきているから、普通に行けば全部大丈夫だと思った」と振り返った。司会から「神がかるときはあるのですか」と聞かれ、「競技生活で何回か、自然に体が動いてしまうことがありました」と話した。
12月にホノルルマラソンに挑戦することを明かし、「4時間半前にはゴールしたい」と目標を語った。最後は「(今日は)すごく楽しかった。これから新たなことにチャレンジしながら前に進みたい」と今後の抱負を語った。(浅野有美)