高尾署に戻る白石隆浩容疑者。顔を両手で覆っていた=1日午後6時48分、東京都八王子市、長島一浩撮影
約2カ月の間に9人を殺害したと認めた白石隆浩容疑者(27)は、現場となった神奈川県座間市のアパート近くで生まれ育った。幼少期を知る人は、物静かだった少年時代と衝撃的な事件との落差に驚く。今年6月ごろには「何のために生きているかわからない」などと漏らしていたという。
座間9遺体事件
近くに住む人らによると、白石容疑者は幼少時代、目立つタイプではなかった。小学校の同級生の男性は「目立ちすぎず暗すぎることもなかった。笑顔の印象もある」と振り返り「両親らと地域の運動会に参加する仲がいい家族だった」と事件への驚きを語る。
容疑者を幼いころから知る実家近くの男性は「おとなしく、近所づきあいもできる子」。白石容疑者の父親は自動車部品の設計をしており、父親の仕事の手伝いをしていたとも聞いたという。
小中学校が同じだったという男性(27)は「特定の誰かと仲良くなるのではなく、広く浅く仲良くするタイプだった」と話す。中学校では野球部に入ったが、すぐにやめて陸上部に入り直したという。ただ「高校になってから連絡をとっていない。成人式くらいでしか見たことない」と語った。小学生時代の同級生の保護者のなかには「子どもに聞いても、どんな人だったか、誰と仲がよかったのかも覚えていない」と話す人もいた。
知人らによると、高校卒業後は…