中国の大手ECサイト当当網が12日に発表した「2020読書動向報告」と「2020年度の読書をめぐるエピソードトップ10」は、中国の人々の読書の現状を明らかにするとともに、業界や各読者への敬意を示している。中国新聞網が報じた。
当当網によると、2020年の図書業界の動向を見ると、図書市場は新型コロナウイルス感染症の影響で一定のダメージを受けたものの、逆に再び読書を始める人も増えて、転機ともなった。また、三・四線都市の購買意欲が一気に掘り起こされており、今後の図書市場は発展の大きなポテンシャルを秘めている。
図書をジャンル別に見ると、児童書や学習参考書などは依然として紙媒体図書の硬直的需要となっており、占める割合が高く、成長のペースも速い。読書市場は、的を絞った読書というのがその発展の方向性で、それぞれのレベルに応じた図書を選ぶというのが大きな流れとなっている。
当当網のビッグデータによると、三線都市の人々の子供に対する教育熱が一線都市を上回っている。三線都市では、児童書や小中高校生向けの学習参考書、親子/家庭教師用の図書の購入者が占める割合が最も高くなっている。年齢層別の書籍消費量を見ると、0-2歳が急速に伸びている。以下、3-6歳、11-14歳、7-10歳と続いている。
読書も断片化している今の時代、紙媒体図書の読者はじっくりと読書している傾向にある。2020年、購入が急増した図書のジャンルを見ると、専門的な図書や生活関連の図書が多かった。経済が発達している地域ほど、じっくりと読書を楽しんでいる人の割合が高かった。それらの動向は、今後の紙媒体図書の発展にとっては、「商機」となる。
「2020読書動向報告」を見ると、2020年の読書をめぐる「プチデータ10」もまとめられている。例えば、2020年、民事における体系的法典「民法典」の販売数は、新華字典の8倍だった。社会が進歩するにつれて、中国の人々の法律に対する関心も高まっていることが反映されている。
「2020年度の読書をめぐるエピソードトップ10」を見ると、人と本の間で起きたエピソードだけでなく、図書業界で起きた変革を示すエピソードも収められていることは注目に値する。例えば、ライブ配信を活用した図書販売が新たなマーケティングスタイルとなり、ライブコマースの女王と呼ばれる薇婭さんは、5秒で、「人生海海」を3万冊売った。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年1月15日