「新エネルギー車のリーダー」と書かれたパネルの前で演説する比亜迪汽車セールスの趙長江社長=17日、広州市、福田直之撮影
中国・広州市で17日、広州モーターショーが開幕した。国策で新エネルギー車(NEV)への移行が進む中国市場をにらみ、国内外のメーカーが最新の電気自動車(EV)などを出展。出遅れていたトヨタ自動車も、2020年に中国でEVを売り出すと表明した。
NEVに力を入れる中国メーカーの比亜迪(BYD)はショーの中で、18年のNEVの販売目標を20万台に据えることを明らかにした。中国で昨年販売されたNEV約34万台の半分を超える規模だ。さらに、全国に3万の充電スタンドを独自に設けてNEV普及への環境を整える。世界中でNEVを普及させるため、今の倍の400都市に進出するという目標も掲げた。
「地球の温暖化を防ぐという偉大な夢のため、中国企業は共に努力しなければいけない」。BYDの販売子会社トップの趙長江氏は宣言した。
中国が世界最大のNEV市場になったのは、メーカーに補助金を出すなど、政府がNEVを推進する政策を打ち出し続けてきたことが大きい。
結果、中国製品の性能は急激に進化。高級SUV(スポーツ用多目的車)ブランドのWEYはこの日、1回の充電で530キロ走行すると報じられたEVのコンセプトカーを中国初公開した。
同時に自動車の制御技術の進歩も著しい。自動運転技術を手がけるネット検索大手の百度の李彦宏会長は16日の自社イベントで、国内メーカーと協力して18年7月、無人運転のバスを出す予定だと表明した。
エンジン車では立ち遅れていた…