コーラやジンジャーエールで、ワインなどのアルコールを割った「ミックスドリンク」=東京都渋谷区
日本コカ・コーラは24日、日本酒やワインをコーラなどと1対1で割る「ミックスドリンク」を、来年から居酒屋などに提案していくと発表した。居酒屋は客単価が下がり続ける一方、人件費や食材費がかさみ、もうけが出にくくなっている。原価率が低い飲み物として居酒屋に提案し、コーラやジンジャーエールなどの販売拡大につなげる狙いだ。
ミックスドリンクはアルコール度数は低いが、日本酒やワインだけよりも1杯当たりの原価率を2~9%分下げることができるという。
日本コカ・コーラによると、全国の居酒屋の客数は8年連続で減り、6年間で店舗数は1割減。1店舗当たりの年間売り上げも平均120万円減という。同社は、若者の「アルコール離れ」があるとみる。
飲食店情報サイトを運営する「ぐるなび」が昨年12月、居酒屋の利用者を対象にした調査では、20~30代の半数が「生ビールより50~100円高くても、低アルコールの商品を飲みたい」と答えた。
日本コカ・コーラの販路の中心は自動販売機やスーパーで、外食の売り上げは全体の約1割。コーラやジンジャーエールなどを納入している飲食店は全体の半数ほどといい、残る半数の店にミックスドリンクの提案で営業攻勢をかける。来年中に、全国2万~3万店での導入を目指すという。(牛尾梓)