大河正明チェアマン
Bリーグが11月29日、2016~17年シーズンの各クラブの決算を発表した。記者会見で「B1の全体的な決算は良好だったといえる」と総括した大河正明チェアマンはJリーグ時代、財務状況などからリーグへの参入の可否を判断するクラブライセンス制度を導入した当事者であり、元は銀行マンで、財務は得意分野。会見では、数字の舞台裏を詳しく解説してくれた。
ちょっと意外? 売上高1位は大阪
大河チェアマンは、観客動員数が多く、入場料収入が上位1~4位の千葉、栃木、琉球、秋田を「御三家+秋田」と呼ぶ。だが、売上高1位はこの「優等生」の4クラブでも、資金力がある大企業の旧実業団でもない、大阪だった。
大河チェアマンは理由としてまず、大阪の安井直樹社長が「とにかく素晴らしい営業マン」であり、約400社ものスポンサーを集めていること、さらに、大阪の運営会社が大阪市との間で、本拠の府民共済SUPERアリーナについて10年間の賃貸契約を結び、Bリーグ以外のイベントにも貸し出すことによって大きな収入を得ていることを説明した。
Bリーグは理念の一つに「夢のアリーナの実現」を掲げている。クラブが自前でアリーナを所有するほか、指定管理者制度などで運営に関わるようになればそれだけ収入が増えるが、Bリーグではまだほかに例がない。大河チェアマンは「アリーナ運営にクラブが関わることは極めて財務上のインパクトが大きい。ここに伸ばせる余地がある」と話した。
ただし大阪は1日現在5勝13敗と低迷。大河チェアマンは「ちょっと成績が振るわないのが残念ですが」と釘を刺すのを忘れなかった。
■抜け出せるか親会…