ポスティングシステムを利用して大リーグ挑戦を表明していた日本ハム・大谷翔平の移籍先が8日(日本時間9日)、エンゼルスに決まった。背番号は17。23歳は鍛え上げた投打の「二刀流」で、岩手・花巻東高時代から思い描いてきた舞台へ進む。
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大谷「二刀流」、大リーグで可能?科学の目で分析すると
大谷は9日(日本時間10日午前8時)、本拠の米カリフォルニア州アナハイムにあるエンゼルスタジアムで記者会見する。
自らの夢を実現させるため、大谷は主体的に動いた。代理人のネズ・バレロ氏によると、20球団以上が提出したという書類やビデオには大谷自身が目を通し、細部まで確認した。書類審査を通ったエンゼルスを含む7球団とは実際に会って話を直接聞いた。
大谷は大リーグ挑戦を正式に発表した11月11日の記者会見で、移籍先を選ぶ基準に「二刀流」への理解を挙げていた。「個人的には継続してきたものをさらに伸ばしたい。どこか一つをあきらめるということは、今の時点では考えていない」と強い決意を語った。
エンゼルスの所属するアメリカンリーグは、日本のパ・リーグと同じく指名打者制度がある。打線にはア・リーグMVPを2度受賞したトラウト、通算614本塁打のプホルスら強打者はいるが、チーム打率2割4分3厘は全30球団中28位。投手陣も昨季2桁勝利は2人だけと補強が急務だった。投打ともに力を必要とされたことが、決断の背景とみられる。(ロサンゼルス=山下弘展)