ソフトバンクの新入団会見。前列左から吉住、工藤監督、高橋。後列は田浦、増田、椎野の各選手
プロ野球ソフトバンクからドラフト3位指名された増田珠(しゅう)内野手(18)=横浜高=が7日、福岡市内であった新入団選手の入団会見で、高校の一つ先輩にあたる楽天・藤平尚真投手(19)との対戦を熱望した。
会見でプロで対戦したい選手を聞かれると、「高校の先輩である藤平さんと対戦したい」と即答。どんな打球を打ちたいかという質問には「ピッチャーライナーです」。先輩への痛烈なピッチャー返しを宣言し、会場の笑いを誘っていた。
増田は、ホークスが本拠を置く九州の長崎出身。長崎市内の中学を卒業後、横浜高に進学。今夏の神奈川大会では、大会通算最多に並ぶ5本塁打を記録し、甲子園でも4番に座った高校屈指のスラッガーだ。ドラフト5位で同期入団の田浦文丸投手(熊本・秀岳館高)とともに、U18(18歳以下)ワールドカップの高校日本代表にも選ばれた。
高い身体能力とともに自ら「セールスポイント」と言うのが、声と元気だ。「松田(宣浩)さんのような熱い選手になりたい」。“ポスト松田”に名乗りを上げ、背番号も松田の「3」が並ぶ「33」に決まった。高校までは外野手だったが、「サードで飯を食っていくつもりでやります」とプロでは内野手に挑戦する。
持ち前の明るいキャラクターを、先輩の言葉が後押しした。「野球を始めた時から声を出していくタイプ」という増田。横浜高では帽子のつばの裏に、藤平からもらった「声と笑顔でチームを救え!」という言葉を書き、笑顔を絶やさなかった。入団が決まった後には藤平と一緒に食事をした。「1年目からあんなに活躍されて。憧れですよね」
会見に同席した工藤監督が「今年の新人はキャラが濃い人が多いな」。その中でも「らしさ」全開だった増田。ルーキー随一の「元気印」は、ホークスの先輩となる松田が、本塁打を打った後に叫ぶお決まりのコールにちなんで、こう誓った。「『熱男(あつお)』になるので、応援よろしくお願いします!」(甲斐弘史)