チーム・インダスの拠点に運び入れたソラトの機能をチェックするハクトのメンバーら=インド南部ベンガルール(バンガロール)
世界初の月面探査レースに日本から唯一挑戦しているチーム「HAKUTO(ハクト)」(袴田武史代表)の探査車「SORATO(ソラト)」が20日(日本時間同日)、インド南部の都市ベンガルール(バンガロール)に到着した。ソラトは打ち上げが近づくまで、着陸機に相乗りするインドの「チーム・インダス」の拠点で保管され、来年初めにもインダスの探査車「ECA」とともに打ち上げられる。
ハクトが挑む月面レース、1分半の動画で解説
ソラトは同日、アルミケースに入れられ、ハクトのメンバーによってインダスの施設に運び込まれた。空輸による衝撃で、モーターやセンサーなどに不具合が生じていないかハクトのメンバーが点検した後、ソラトはインダスに引き渡され、保管される。来年1~3月末に予定されているロケット打ち上げに合わせて着陸機に取り付けられ、南部スリハリコタにあるインド宇宙研究機関(ISRO)のサティシュダワン宇宙センターから打ち上げられる。
ソラトは全長約60センチ、重さ約4キロ。1971年7月26日に打ち上げられたアポロ15号が降り立った「雨の海」への着陸を目指す。今年夏に赤道に近い場所へ着陸予定地が変更された。ソラトは探査機の上部を広くして、太陽光の熱を放熱しやすくしたり、熱対策で増えた重量を抑えるため、車輪などのコーティングをやめたりした。月のクレーターでも通信が安定するようにアンテナも高くして、今月に完成した。
ソラトを送り出した後、ハクト…