初防衛を果たし、両手を上げて喜ぶ木村翔=柴田悠貴撮影
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(31日、ボクシングWBOフライ級タイトル戦)
WBOフライ級日本人対決、木村が初防衛 五十嵐退ける
日本人同士、雑草とエリートの対決へ ボクシング世界戦
的確なジャブ・重いボディー… 京口鮮やか初防衛
幸せの黄色いグローブを天に向けて突き上げた。日本勢対決は、両者血まみれの死闘に。ラッキーカラーを両拳につけた木村が初防衛を成功させた。
壮絶な打ち合い。何度も追い込みながら、五十嵐の粘りで回は進んだ。9回、顔に連打を見舞いTKO勝ちに。「1発もらったら2発あてる。相手より多くあてる昭和のボクシング」で決着をつけた。
王座は難敵から奪った。2017年7月、アマのライトフライ級で五輪2大会連続金メダルの鄒市明(中国)と対戦。観衆1万5千人のアウェーで、黄色のトランクスをはいて番狂わせを演じた。その験を担ぎ、日本では自身初の世界戦も黄色を身につけた。
まだ、国内での知名度は低い。「街中で声をかけられるのは中国人観光客ばかり」と苦笑い。王者になっても東京都内の家賃5万円のアパートに住み続けていた。が、これで「間違いなく引っ越します」。18年は「まだまだ強くなる」。誰もを納得させる戦いぶりだった。(藤田絢子)
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