在来種のニホンスッポンが見つかり、参加者から歓声が上がった=井の頭公園
昨春に開園100年を迎えた東京都立井の頭公園(武蔵野市、三鷹市)の井の頭池で、池の水を抜く「かいぼり」が行われている。水質を改善し、在来種を保護するのが目的。13日は、ボランティアや行政関係者ら約250人が参加するイベントを開催。親子連れらは、ぬかるみに足をとられながらも網ですくってブルーギルやコイなどの外来種を捕まえた。14日も行われる。
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公園では昨年末から「かいぼり」の作業を開始。2014年1~3月と15年11月~16年3月にも行っており、その成果が今回の捕獲数に表れた。13日はテナガエビやモツゴといった在来種が10種1670匹、外来種が8種308匹。最初の14年の「かいぼり」では外来種が約8割だったが、在来種の割合が回を重ねるごとに大幅に増えている。
三鷹市から訪れた池下愛士(あいと)君(8)と大竹遼(はると)君(9)は在来種のナマズなどを保護し、「楽しかった」と笑顔を見せた。
実行委員会メンバーの都によると、今月下旬から3月初旬まで池の底を乾かした上で、地下からくみ上げた水を入れる。保護した在来種は戻す。この先も数年に1回程度は「かいぼり」を実施したいとしている。
関連して今月27日~3月4日の土日祝日の午後1~2時には、池の底を歩く「池底ツアー」が行われる。計13回で各回20人。2月4日~3月4日の日曜午前10時~正午には、池の整備やザリガニの捕獲などを手伝う小学生以上対象の「チョコッとかいぼり隊」も実施。計5回で各回20人。ともに当日申し込みで先着順。参加費は保険代1人30円。いずれも小学3年生以下は保護者同伴。問い合わせは平日午前10時~午後7時にNPO生態工房(0422・27・5634)へ。(河井健)