合わせた両手を胸に引き寄せて跳ぶ羽生結弦選手=2017年10月、遠藤啓生撮影
高い人気を誇るフィギュアスケート。来月の平昌冬季五輪では羽生結弦選手が2連覇を狙う。金メダル争いをするには、複数の4回転ジャンプが欠かせない。4回転ジャンプが公式戦で初めて記録されてから約30年。男子は4回転が主流の時代になった。4回転半から5回転へ。選手の挑戦は続く。
特集:平昌オリンピック
SPIN THE DREAM 羽生結弦
フィギュア特集 Kiss and Cry
昨年12月に名古屋市で開催された国際スケート連盟のグランプリ(GP)ファイナル。男子フリーでは、総合2位の宇野昌磨選手が失敗も含めて「フリップ」や「ループ」など4種類の4回転ジャンプを計5本、総合優勝のネーサン・チェン選手(米)は「ルッツ」や「フリップ」など3種類を計5本跳んだ。
16~17年のシーズンのGPファイナルでは、優勝を狙う選手のプログラムは3回転の方が4回転よりやや多い構成だった。それが、17~18年のシーズンは4回転が主体になっている。
元日本スケート連盟フィギュアスケート強化部長の吉岡伸彦・千葉大学国際教養学部教授は「いまの採点基準で高得点をとるには、複数の種類の4回転ジャンプを何本も跳ばざるを得ない」と話す。
4回転ジャンプには4回転半の…