宮崎県西都市がふるさと納税者に返礼品と一緒に送っている無料冊子「SAITO de KNIGHT」(A4判、12ページ)が話題だ。冊子は昨年8月から年4回の予定で定期的に発行しており、これまで3回の表紙を飾ったのはプロのモデルではなく、市長や中高年の職員だ。
モデルを務めたのは押川修一郎市長(62)、吉野光史郎市総合政策課長(55)、香川憲一市総合政策課長補佐(48)の3人。いずれもファッション誌「LEON」(主婦と生活社)の表紙を飾るモデルでタレントのパンツェッタ・ジローラモさん(55)を参考にした。
左手で上着を肩にかけ、右手に持った特産のカラーピーマンを眺めるポーズや、左手をポケットに入れ、右手でにぎった特産のゆずの香りを楽しむポーズなど、男前の「ちょい悪オヤジ」を決めている。
モデルの人選やポーズの取り方などは市総合政策課の担当女性職員や撮影したフリーカメラマンらがイメージから作り上げたという。
昨年8月、市は市の魅力を官民協働で多目的に発信する地域情報ポータルサイト「さいとdeないと」を開設。その中でも150品で33業者のふるさと納税の返礼品の紹介などをしているが、より詳しく市の伝統文化や魅力、人々の温かみ、ふるさと納税の使い道などを伝えるため、同時に冊子の発行を始めたという。
中高年の男性職員を起用した理由を担当女性職員は「ふるさと納税者の多くが中高年の方です。親しみを持って冊子を手に取って読んでもらいたいと、同年代の男性職員を起用しました。13年間、途切れることなくLEONの表紙を飾ってギネス世界記録にも認定されたジローラモさんのように冊子の発行も長く続けたい」と話している。(佐藤幸徳)