米フロリダ州の高校での銃乱射事件を受け、トランプ米大統領は21日、ホワイトハウスで事件の犠牲者の親や生徒らと面会した。学校での銃乱射を防ぐために、訓練を受けた教師や学校職員に銃を携行させるとの案を示され、トランプ氏は賛意を表明した。
米フロリダの高校で銃乱射 17人死亡、元生徒の男拘束
トランプ氏、銃規制にまったく触れず 高校銃乱射で演説
会合には、過去の乱射事件の遺族も含め40人以上が参加。フロリダの生徒の父親の一人が、校内の人間に訓練を受けさせ、武器を携行させてはどうかと提案した。トランプ氏は過去の事件では平均3分で乱射が終わるのに対し、警察が駆けつけるまでに8分かかっていると述べ、「もし銃器に通じた教師が武器を携行していれば、攻撃はすぐに終わるだろう」と主張。「この提案に強く注目していく。反対する人も多いと思うが、賛成する人も多い。臆病なやつらは学校に入って来られないだろう」と話した。
ただ、出席者からは「教師はこれ以上の責任を負えない」「殺傷能力の高い銃を規制すべきだ」などの声が聞かれた。トランプ氏は、銃購入時の身元照会の強化や精神状態のチェック、ライフル銃の購入年齢の引き上げなどにも言及したが、具体策には踏み込まなかった。
トランプ氏は大統領選で学校から銃持ち込み禁止区域をなくすと訴えていた。(ワシントン=香取啓介)