エキシビションで演技するエフゲニア・メドベージェワ=遠藤啓生撮影
(25日、平昌五輪フィギュアスケートエキシビション)
メドベ、黒衣装で際立つ表現力 エキシビ締めるのは羽生
女子銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ(OAR)は「私の中にある、考えが決まらず何をしたらいいか分からない時に抱えるジレンマ、自分で下す決断、私の魂」を表現するプログラムを滑った。
全身黒の衣装。女性ボーカルの歌を自らも口ずさみながら激しい滑りを見せた。怒りを思わせる表情と、強いまなざしが印象的だった。
昨年3月、世界選手権2連覇を決めた。その時点では、平昌五輪でも敵なしと思われていた。しかし、昨秋に右足甲のひびが判明。復帰はしたものの、平昌五輪女子は同門の新星、15歳のアリーナ・ザギトワが金メダルだった。4年に1度の大会にピークを合わせる難しさがあった。
24日の記者会見で「日本で合宿している時に、なぜだか、日記を始めようとして、紙に書き残すことを始めました。頭によぎることを書くと落ち着くことが分かりました。感情の嵐に対応できました」と話し、大会直前に心を乱していたことを語った女王。「困難なこともありましたが、できるだけのことをしました。銀メダルを取れたのは大きなこと。心からの気持ちを話すと、できるだけ長くスケート人生を送りたい」