後半、札幌のチャナティップ⑱はゴールを決め喜ぶ=内田光撮影
「タイのメッシ」と呼ばれる札幌のチャナティップ(24)が、加入2季目でJリーグ初ゴールを挙げた。
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後半17分だった。相手守備ラインの間にうまく走り込み、そこにクロスがきた。飛び込みながら頭をかすめるように合わせ、ゴールに流し込んだ。「ちょうど頭の高さに(ボールが)きたので決めないといけなかった」。身長158センチと、この試合で誰よりも低い選手が頭でゴールを決め、次々と仲間に抱きついた。
2012年にタイ代表でデビューして以来、タイのスターとして活躍している。2017年3月のワールドカップアジア最終予選の日本戦では攻撃の柱としてフル出場。タイでは、テレビのコマーシャルなどに引っ張りだこな存在だそうだ。
2月24日にあった広島との今季開幕戦。広島に移籍してきた「タイの英雄」ことティーラシンとの直接対決で注目された。タイのバンコクではパブリックビューイングがあり、約300人が集まったという。そんななか、ティーラシンが決勝点を決めた。チャナティップは広島戦後、「ティーラシンと一緒にできたのはうれしい。負けたのはがっかりだけど、切り替えたい」と話していた。
それから約1週間後のこの日、早速、ゴールを決めた。タイのプロリーグで活躍していた元Jリーガーを見て、「日本でプレーするのが夢だった」というチャナティップは「次は勝利のための点を取りたい」。タイのメッシは貪欲(どんよく)だ。(大西史恭)
△ペトロビッチ監督(札) 「後半はセレッソに走り勝っていた。運動量で上回って多くのチャンスを作った。いいゲームだった」