民進党、共産党などの野党が欠席して、参院予算委の公聴会は開会した=13日午前9時1分、岩下毅撮影
財務省が森友学園(大阪市)との国有地取引に関する決裁文書を改ざんした問題で、民進党や共産党、立憲民主党など野党6党は13日、国会審議に入れる状況ではないとして、参院予算委員会の公聴会を欠席した。政府与党が佐川宣寿・前財務省理財局長の国会招致に応じるなどの打開策を示さない限り、野党6党は衆参両院での審議を全面拒否する構えだ。
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焦点の佐川氏の国会招致について、公明党の山口那津男代表は13日の記者会見で、「理財局長だった佐川氏の関わりに重大な関心が集まっている」と指摘。その上で、「まず国会で議論をする。そしてその必要性があるのであれば、国会に来ていただくことも考えられる」と否定しなかった。
公聴会は働き方改革、外交・安全保障、公文書管理などをテーマに午前9時に始まった。有識者らの意見陳述に続いて、議員による質疑があり、自民党、公明党、日本維新の会と参院会派「無所属クラブ」が出席した。
審議日程を協議するため、公聴会に先立って開いた参院予算委の理事会では、与党筆頭理事を務める石井準一氏(自民)が「あれだけ大きな事案が出てきた」とし、安倍晋三首相が出席する集中審議を14日以降に行う姿勢を示した。
しかし、野党6党は理事会も欠席。14日以降の審議スケジュールは不透明で、与党内では、19日からアルゼンチンで開かれる主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議への麻生太郎財務相の出席は難しいのではないかとの見方も出始めた。
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