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米東部の「鉄鋼の街」ペンシルベニア州ピッツバーグ郊外にあたる連邦下院同州第18選挙区の補欠選挙が13日に投開票される。11月の中間選挙の前哨戦と位置付けられ、トランプ大統領が誕生するカギとなった白人労働者層を取り込もうと、与野党が総力戦を繰り広げている。
共和党、トランプ人気前面
「ペンシルベニアは米国の独立と自由の象徴だ。もう一つ、鉄鋼だ」。トランプ氏が10日夜、ピッツバーグ空港近くの演説会場で語ると、詰めかけた数千人から大歓声がわき起こった。壁には「約束は果たされた」「約束は守った」との言葉が掲げられた。
トランプ氏は鉄鋼製品の輸入に25%の関税を課したことを強調。「鉄鋼が戻ってくる」と訴えた。
さらに「もう『米国を再び偉大にする』は使わない。成し遂げたからだ。新スローガンは『キープ・アメリカ・グレート!』(米国を偉大なままに)だ」と叫んだ。共和党の候補者リック・サコーン氏(60)を壇上に上げ、「リックは常に私に賛成票を投じてくれる」と呼びかけた。
同選挙区は2002年以来、共和党が勝ち続けた牙城(がじょう)だ。16年の大統領選でも、トランプ氏は民主党のクリントン氏に20ポイントもの差を開けて大勝した。
しかし、昨年10月、妊娠中絶反対を掲げていた共和党議員が愛人に中絶を迫っていたことが発覚して辞職に追い込まれた。共和党は逆風を受け、各種世論調査ではほぼ横並びの接戦となっている。
このため、サコーン陣営はトラ…