森友学園の籠池前理事長との接見の様子を語る社民党の福島瑞穂議員(左)ら3議員=26日午前、大阪市都島区の大阪拘置所前、伊藤喜之撮影
学校法人・森友学園(大阪市)との国有地取引に関する決裁文書を財務省が改ざんした問題で、野党3党の参院議員が26日午前、大阪拘置所で勾留中の学園前理事長・籠池泰典被告=詐欺などの罪で起訴=と接見した。前理事長は昨年7月末から続く勾留について「国策留置」だとし「早く出たい」と訴えたという。
民進の矢田稚子、自由の森ゆうこ、社民の福島瑞穂の3氏が約50分接見し、その後、取材に応じた。
3氏によると、前理事長は開口一番、「『国策留置』のようなものだ」と伝えてきた。元気な様子だったが勾留中、1週間ほど車いすで過ごしたこともあったと明かしたという。
27日の佐川宣寿(のぶひさ)・前国税庁長官の証人喚問に関連し、前理事長は昨年2月に学園に対する国有地の値引き売却問題が報道で表面化した後、財務省職員から「身を隠してくれ」と指示されたと説明。「本来なら保護者らへの対応をしなければならなかった。(従ったのは)逆効果だった」と語ったという。
3氏が安倍首相への現在の思いを尋ねると、2015年9月に妻昭恵氏から100万円の寄付を受けたとの主張に改めて触れ、「うそを言ったらあかん。もらったことは事実だし、何で隠さないかんのか」と話したという。首相は100万円のやり取りについて強く否定している。