30日の練習前、金本監督(右)は藤浪のもとに歩み寄り、笑顔で話をした=東京ドーム
阪神が開幕第2戦で思い切った策を打つ。昨季3勝から復活をめざす藤浪晋太郎投手(23)を、敵地で巨人にぶつけるのだ。制球難の克服をめざしているが、ここまで順調とは言いがたい。狙いはどこにあるのか。
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藤浪は30日、長い距離のキャッチボールなどで調整した。練習後、「例年、最初の試合は特別で、高まる感じがありますね。すごくいい状態だと思います。それをいかにパフォーマンスとして出せるか。それに尽きると思います」と語った。
苦しい台所事情が背景に
開幕投手のメッセンジャーに続く第2戦の先発は、キャンプ中からの懸案だった。最有力候補だった左腕の岩貞は好不調の波が激しく脱落。同じく左の能見もオープン戦終盤に調子が落ちた。藤浪起用は苦しい台所事情によるものといえる。
当初は2カード目のDeNA戦で投げる見込みだった。通算11勝3敗、防御率2・56と好相性で、復活への足がかりとしては申し分なかった。それが一転、金本監督が「責任を持たせたい」と開幕間際に第2戦先発を言い渡したという。
3月中に登板した3試合では、まだ荒れた印象が強かった。6日のDeNA戦では序盤の3回を完璧に抑えたが、四回に走者を背負うと球が暴れ出し、ロペスに3ランを浴びた。13日のヤクルト戦では5四死球で四回途中降板。23日の中日2軍との試合でも、6回1失点ながらボールが先行していた。
藤浪は23日の試合後、「球自体は良かった」と言い、「試合中にフォームを修正できたのもよかった」と前向きだったが、あくまで2軍戦だ。相手打者が3ボールから簡単に打ち損じてくれるような場面もあった。1軍の主力クラス相手ではどうなるか。投げてみなければ分からないのが実情だ。
■新フォームは未完成、酷…