智弁学園戦でサヨナラ本塁打を放った創成館の松山
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春90回、夏の選手権大会は100回を迎える高校野球の記念イヤーにふさわしい熱戦が繰り広げられた。
サヨナラ決着7試合、サヨナラ本塁打3本は、ともに1大会最多新記録。延長試合も6試合を数えた。
明徳義塾は逆転サヨナラ3点本塁打を2回戦で放って、3回戦は打たれた。準々決勝、準決勝と延長十回を戦い、壮絶な打撃戦を制したのは智弁和歌山だ。創成館に11―10で逆転サヨナラ勝ちすると、準決勝は東海大相模を12―10で破った。強打で1990年代の甲子園を席巻した強豪校の復活を印象づけた。
記念大会で通常より4校多い36校が出場し、打撃戦になった試合が多かった影響もあり、大会総安打数616本も大会新記録となった。打力の向上が著しく、「春は投手力」の定説は当てはまらなくなっている。
一方で、大会序盤は二塁走者が遊ゴロや三ゴロでスタートしてアウトになるなど、走塁ミスが目立った。攻守にスキが少なかった東海大相模の野球が、全国の高校球児の参考になりそうだ。
史上3校目の大会連覇を遂げた大阪桐蔭も、根尾、藤原をはじめ能力の高い選手が、基本に忠実な野球をしていた。5試合で46得点をあげながら、本塁打は1本だけ。7失点、失策3と相手につけいるスキを与えなかった。(編集委員・安藤嘉浩)