2人が遺棄されたと見られる現場へ花束を持った警察官が入って行った=2018年4月8日午後6時22分、鹿児島県日置市東市来町、長沢幹城撮影
鹿児島県日置(ひおき)市東市来(いちき)町湯田の民家で男女3人が殺害された事件で、県警は8日、男性1人に対する殺人容疑で逮捕した岩倉知広容疑者(38)の供述に基づき、近くの山林から新たに2人の遺体を発見した。県警は、この民家の住人で行方不明だった岩倉容疑者の祖母の岩倉久子さん(89)と、久子さんの次男で岩倉容疑者の父親(68)とみて調べを進める。
孫の容疑者「祖母から注意、うるさく」 鹿児島3人殺害
不明の2人も殺害、ほのめかす供述 鹿児島の3人殺害
事件は6日午後3時45分ごろ、久子さん宅を訪れた警察官が遺体を見つけて発覚。遺体は、久子さんの長男(70)の妻の岩倉孝子さん(69)=鹿児島県薩摩川内(せんだい)市=、孝子さんの姉の坂口訓子(くにこ)さん(72)=同=、長男の知人で近くに住む後藤広幸さん(47)と判明した。岩倉容疑者は逮捕容疑の後藤さん殺害を認め、孝子さんと訓子さんの殺害もほのめかしている。
捜査関係者によると、岩倉容疑者は調べに対し、久子さんと次男についても「家の中で殺害して、車で運んで埋めた」と供述。これに基づき8日午前から、民家周辺を中心に捜索。午後3時20分ごろ、民家から約400メートル離れた山中の空き地で遺体を見つけた。腐敗が進んでいたという。
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県警は8日午後、岩倉容疑者を鹿児島地検に送検した。